マレーシア国内での交通手段比較

マレーシア生活情報November 01, 2022 11:00

 

こんにちは!リーラコーエン マレーシアの山田です。

 

ここ最近では、世界的なインフレの加速や各国の利上げ、米国を起点とした各国での急速な物価・賃金上昇に伴って、世界経済に大きな変化を生み出しつつあります。この煽りを受けて、日本ではここ30年来の歴史的なドル高・円安が進み、日本銀行による為替介入による円安の抑止など、混沌とした状況が将来への不安を生んでいる、といったこともあるかもしれません。マレーシア・日本間でも、コロナ禍で最大1リンギット=25円まで円安が進んだ後、現在は1リンギット=31円台と急速な円安に振れており、海外旅行に躊躇される方も増えていらっしゃるかもしれません。

今回は、このような状況下で、マレーシア国内での代表的な交通手段とそれぞれの交通手段によるコスト・利便性・安全性といった観点からお話をさせていただきます。是非、日本とのコスト感や利用効果の違いを大まかに把握していただく内容になればと思い纏めさせていただきましたので、是非とも最後までお読みいただけますと幸いです。 

【目次】

1. マレーシアの主な交通手段別評価&まとめ
2. 各交通手段と利用傾向

3. マレーシアでの活動を充実していくために

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1.マレーシアでの主な交通手段別評価&まとめ

 

 

近年生じている世界的なインフレ懸念や為替変動により、心理的に色々なものが高くなっている、もしくは高くなっていくかもしれない、、というご不安を感じられていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。私もその一人ではありますが、一方で外に出ることが少なければ、どの国に住んでいても住居や食費以外での大きな変化は体感しにくく、生活する国でのアクティブな活動から国ごとの価格感の違いを感じられる、という側面もあると思います。

そこで今回は、そのアクティブな活動において欠かすことのできない“交通手段”にフォーカスしてみました。

まずは、代表的な交通手段6つを挙げ、それぞれを①割安感、②利便性、③安全性、の3つの側面で比較してみました。日本と共通する点もあるかもしれませんが、是非以下をご参考ください。

 

(1)自動車:初期の高額コストは避けられないが、ランニングコストが割安。

  ①割安感:★★☆☆☆ ②利便性:★★★★★ ③安全性:★★★☆☆

(2)タクシー(配車サービス):手軽に割安で利用できるが、時間帯や場所によっては車が捕まらず割高となる場合も。

  ①割安感:★★★☆☆ ②利便性:★★★★☆ ③安全性:★★★★☆

(3)電車・モノレール:割安だが、利用範囲はクアラルンプールエリアに限定されがち。

  ①割安感:★★★★☆ ②利便性:★★★☆☆ ③安全性:★★★★★

(4)バス:公共交通機関で最安も、時間帯と運航範囲が限定的。

  ①割安感:★★★★★ ②利便性:★★☆☆☆ ③安全性:★★★★☆

(5)自転車:アップダウンや一方通行の多いマレーシアの道路では非常に使いにくい。趣味利用が妥当か。

  ①割安感:★★★☆☆ ②利便性:★☆☆☆☆ ③安全性:★☆☆☆☆

(6)飛行機:余裕をもって手配すれば割安で手に入る場合も。行き先によっては1日の便数が限られる。

  ①割安感:★☆☆☆☆ ②利便性:★★★★☆ ③安全性:★★★★★

 ※割安感、利便性、安全性ともに高いほど★が多い。よって、★が多い手段ほど高い評価となる。

 

2.各交通手段の詳細と利用傾向

ここからは、上に挙げた各交通手段ごとの評価詳細や利用傾向について触れさせていただきます 

 

・自動車

マレーシアで広範囲に亘って行動されたい方や首都クアラルンプール中心街以外のエリアを生活基盤とされる方には特に自家用車をお持ちになれるとベターです。ただ、新車購入の場合最安でも40,000リンギット前後(=日本円で120万円程度)となることから初期投資の割高感は否めません。しかし、自家用車があれば行動範囲が格段に拡がるため、マレーシアで長期的な生活をご検討の方にとっては早めにご購入検討いただいてもよいかもしれません。ちなみに、自動車の維持費用(駐車場代、ガソリン代、車検などの各種更新費用など)がありますが、マレーシアの場合、お住まいのコンドミニアムによっては車1台の駐車場代が無料~ガソリン代も1ℓ=2.4リンギット程度(=日本円で70円程度)、またマレーシアでは車検制度は任意ですが、購入時から年に1回発生する自動車税と道路税の更新で総額900リンギット程度(=日本円で27,000円程度)と日本と比較すると破格の安さになります。その他、マレーシアには通常のパーキングとは別に道路の路肩に駐車スペースを設けた“スマートパーキング“もあり、30分で0.4リンギット(=日本円で12円程度~)、高速道路も3‐4時間要する長距離の移動でも30リンギット前後(=日本円で1,000円以内)で移動できるほか、丁寧に乗れば仮に数年後に自動車の売却を行うことになった場合でも半値以上の残価がつくことも珍しくはなく、3~5年で頻繁に自動車を使用される方にとっては、日本と比較しても圧倒的なランニングコストの安さで、充分に元が取れ得る可能性があるでしょう

 

・タクシー(配車サービス)

マレーシアでは“GRAB”と呼ばれる配車アプリがタクシーの主流となっております。こちら、近距離利用の場合最安で5-6リンギット程度~(=日本円で150‐200円程度~)、20‐30分程度の移動距離だと日本円で数百円程度あればピンポイントで行きたい場所への移動が可能です。マレーシアのドライバーは指示器を出さない車や強引な割込みを行う車も少なくないほか、バイクのマナーも決して良いとは言えないことから、特に“慣れない場所での運転は避けたい“といった方にとって、タクシーの利用は安全策と言えるでしょう。一方で、同じ場所へ移動する場合でも混み合う時間帯などによっては割高になったり、同じ距離でも価格が異なったりするほか、場所によってはドライバーが手配できずに苦労することもありますので、目的地周辺の自動車流通量が少ない場所やスケジュールがタイトな場合には注意が必要です。

 

・電車・モノレール 

マレーシアの首都クアラルンプールを生活基盤に近距離での移動をメインとされる方にとっては、電車やモノレールでの移動で概ね事足りるでしょう。電車の路線は、近年稼働範囲を拡げてきているほか、クアラルンプール中心街ではモノレールも運航しており、繁華街を中心とした往来には非常に役立ちます。路線によって違いはありますが、初乗りで2リンギット前後(=日本円で数十円程度)で電車内も比較的清潔ですので、是非乗りこなしていただくことをお薦めいたします。その他、クアラルンプール中心街から国際空港までの快速列車も運航しており、片道20リンギット程度~(=日本円で数百円程度~)での移動が可能です。一方で、日本の東京や地方都市の路線網をイメージされると、場所によっては最寄り駅が無い場所もありますので注意が必要なほか、クアラルンプールを出ると、一部長距離列車を除いて電車は開通しておらず、飛行機や車・バス以外での移動は困難になります。

 

・バス

公共交通機関で最も割安なバス移動は、現地の方にとって大きな味方となっており、一部路線では無料バスも運行しているなど、路線を知り尽くせば短距離・長距離に関わらず最も格安で移動できること間違いなしです。短距離でのバス移動にはかなり路線事情を知り尽くしていただく必要があると思いますが、私の場合は普段ペナンに住んでいることもあり、クアラルンプールまでは長距離バスを利用することもよくあります。クアラルンプール・ペナン間ですと、片道5時間程度の移動で一律35‐40リンギット程度(=日本円で1,000‐1,300円程度)、バス車内も比較的快適で日本の長距離バスと遜色の無い乗車環境だと思います。クアラルンプールやペナンなどの大型都市ではバスターミナルも設けられており、多い便で15‐30分程度に1本は運航しているなど、安旅を求める方には良い交通手段の一つと言えるでしょう。一方で、バスの到着遅れなどにより予定時刻に出発しないことも多々あるほか、ローカルの方にとって身近な交通手段であることから、休日・祝日前後などの場合、行き先によっては事前予約をしておかないとチケットが入手できない場合もあるので、注意が必要です。

 

・自転車

マレーシアの道路事情をお伝えするために敢えて加えさせていただきましたが、交通手段として活用するにはあまりお薦めはいたしません。マレーシアの道路は比較的アップダウンの激しい場所が多いほか、自動車に合わせた道路設計となっていることもあり、自転車が走行できる場所が限られているのが実状です。また、一方通行の道路も多いことから、走行する場所を間違えると非常に危険な思いをされるかもしれません。私も日本円にすると数千円程度の自転車を一台購入し、最初は利用しておりましたが、道路事情を踏まえ趣味としての利用までがベターだと感じております。

 

・飛行機

マレーシア国内の移動という点では、マレーシアを代表する航空会社として、”マレーシア航空“ならびに同航空会社系列の”ファイアフライ“、“エアアジア“といったローカル航空会社により、主要都市間では多い区間で1日複数本、地方都市で乗客の少ない場所では1日1~2本で運航しております。価格は地域によって異なりますが、1日複数本運航しているクアラルンプール・ペナン間だと、事前購入かつ平日早朝などの時間帯で最安50リンギット前後~(=日本円で1,500円前後~)で購入可能です。場所によっては日本と比べても数分の1程度の価格で長距離移動が叶うため、計画的なマレーシア国内旅行を行うにあたり、まずは各航空会社のウェブサイトで運賃の事前チェックから行うのが賢い選択と言えるでしょう。

 

3.マレーシアでの活動を充実していくために

ここまでの内容で、各交通手段の相場や利便性、また安全性などにも触れさせていただきました。マレーシア全体でみた交通手段は、日本が新幹線や長距離列車など充実している環境と比べると車やバス中心ですが、ある程度の初期費用が無ければ自動車購入も現実的とは言えません。このような中、携帯アプリやウェブサイトでのオンライン販売などを有効活用することで様々な交通手段を講じることができ、目的地によって様々な手段を組合わせることで、安価で効果的な移動が実現できることでしょう。インターネットによる交通手段・決済手段の提供という点でみると、日本などの他国と比較しても充実している国と言えることから、大まかな交通手段に関する情報をインプットしておくことで、快適な社会生活が実現できることでしょう。

 

 最後に

以上、今回は、マレーシア国内での交通手段比較をテーマとした記事を記載させていただきました。

本ブログを通して、マレーシアでの生活や活動についてより具体的にイメージいただけるきっかけとなられたようであれば幸いです。

これを機に、マレーシア生活だけでなく就職についてご検討の方は、お気軽にご相談くださいませ。

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